ナザレの丘で南欧の風に吹かれて 2024-05-14
思い出すあのポルトガルのナザレの丘の事を
アトランティック海の青い海と赤紫の夕空を
オレンジ色の大地にプラタナスがいっぱいに
白い民族衣装の彼女があの丘でギターラを彈く
あの丘で一言だけ残していつの間にか風の様に
風のように去って光の様にファリャの音楽家へ
彼女のギターラの悲しい音色が忘れられない
小さな木製の楽器からあの音色が空高く鳴り
彼女にしかできない音まるで心が音に変わる
ファリャに魅せられた彼女にはもう会えない
祖国を捨て近くて遠いスペインの地へ消えた
運命か彼女はスペインの伝統的音楽の地へ
彼女がポルトガルのギターラを彈くのは何故か
風のように去っていった彼女へ想いと謎が浮ぶ
国境を越えて翔べ想いよナタリーの元へ届け
ギターラの音が心にもう一度聴こえて来るから
想いよ伝われあのナザレの暖かい東風に乗って
風に吹かれていたあの時の白い白い雲のように
虚しい想いが雲のように流れ風に乗って届けば
ナタリーは再び私を守ってくれるかも知れない
そして空想の世界の住民達の様に供に生きよう
届かぬ想いはあのナザレの夕陽で蘇るから
もし届いたならナタリーは我が道を歩く
私は別の路へ寂しがり屋の猫と供に別々に
別々の路は空のアンドラ国で心が繋がるから
アンドラの賢者は言ったそれが正しい道だと
もう一度だけ彼女のギターラの音を聴きたい
神話オデュッセイアのセイレーンの様な誘惑でも
それが愚かな事であったとしてもあの日に戻ろう
レイチェルはセイレーンとは違うと賢者が言う
再びセイレーンのように去っていくとしても
西風に乗ってやってくる彼女の心の音が聴きたい
彼女の心が謎に満ちていてもあの音が聴きたい
彼女との再会を考える路は正しいことなのか
いや違うと南の暖かい風が冷たく囁く
それでいいと北の冷たい風が温かく囁く
雲の絨毯で北風に乗ってあの陽の丘へ行こう
ナザレのの丘のプラタナスの木々のあの街へ
再びスペインからレイチェルが訪れるから
ペガサスのように自由にあの時へ羽ばたこう
ポルトガルより愛を込めてナザレの丘で待つ
永遠にレイチェルを想いながら帰ろう
再び会える日にプラタナスの木の下で
あの丘の南欧の風に吹かれて待ち続けよう
たとえ風しかなくても私は行くあの丘に
あのギターラの音を心で聴きながら待ち続けよう
ポルトガル民謡ファドと言う名の運命に従おう
涙は心にしまってナザレの丘の夕陽のように